07.子育て教育 「ひとくちアドバイス」その②

■課題の分離について。

親からの「どう思う」という伺う言葉に対し、子どもは「そうは思わない」と 答えた場合、「何故、解らないのか」とダメ押しするのは、禁句です。

それは「命令や指示」することであり、「相手の課題」に入り込んでいます。 親の問いかけ(伺い)に、子どもがどう思うかは「子どもの課題」であって、親 がどうこうできるものではありません。

親子に限らず、人間関係のトラブルの原因は、相手の課題に入り込むか、自分の課題に入り込まれることによって起こります。

つまり、「馬を水辺に連れていくことはできるが、馬に水を飲ませることはできない」という諺(ことわざ)にあるように、無理に飲ませようとすれば、馬に蹴飛ばされるなどトラブルが起こります。

「課題の分離」は、他人との関係では勿論のこと、親子関係においても欠かすことができない重要なコミュニケーションスキルです。

そして、親の「どう思う」という伺う言葉に対し「反抗や拒否された時」に返 す親の言葉は次の言葉です。
傾聴 「あぁそうか・・」「う~ん」「それで」「それからどうしたの」
受容 「そうなんだぁ」「そうだったのかぁ」
共感 「そうだよなぁ(ねぇ)」「そうかもねぇ」「そう思う」「それでいいよ」

■会話に信憑性(しんぴょうせい)を持たせます。

子どもに話しかける時、「今までの父・母は『これこれ』だった」と正直に話 してから「これからは『こうしたい、こうするよ、こうしようと思っている』」 と話の内容に信憑性を持たせます。

「今までは」という話には、親の気づきと反省の意味があり、「これからは」 という話には、子ども自身が「あぁそうか、これからは父母はそうするんだ」 と親との関わりに「期待や可能性」を持つことができます。

■話す話題は、「エサと保護」。

親の問いかけに返事や応答がなくても、挨拶(あいさつ)など日常的な言葉かけを します。

中でも、話題は「お腹すいてないか」「食べたか」「冷蔵庫に〇〇がある。後で食べたら」など「食事」の話題や「寒くないか・暑くないか」「ゆっくり眠れ たか」「疲れていないか」等、生活に関する「保護的な話題」が良いでしょう。

話の話題は「エサ(食事関係)」と「保護(生活への心配り)」に関することが大切です。

食事の心配や生活への心配りに、目くじら立てて怒る人はいません。 動物の世界で親が子どもに与えるのは、「エサと保護」のふたつです。

■「合体混乱」から「分離解決」へ。

悩みが解決できないと「もしかしたら、おそらく、そうなるに決まっている」 と勝手に「思い込み」、「決めつけて」、自ら、生活行動を後退させます。

そして、次々と湧(わ)き上がる不安や戸惑いを「合体」つまり、繋(つな)いで自 ら混乱を引き起こしています。

解りやすく言えば、「もしかしたら、おそらく、そうなるに決まっている」と いう思考のベルトコンベヤーに、不安や戸惑いなどネガティブな思い→「マイ ナスの関係観念」を勝手に繋(つな)いで(合体して)、混乱しています。 つまり、「関係妄想や被害妄想」を抱いているようなものです。

こうした混乱を避けるには、冷静な気持ちで「そのこと」と「このこと」は別 である、分けて考えるようにしましょう。(糞みそを一緒にしない) 分けることで「解決策」が見えてきます。

例えば、不登校の子どもに「学校に行かない」ことと「朝起きて着替えること」 や「きちんと食事をしたり、決めた時間に寝ること」は別だと思う(関係ない ことだと思う)がどう思う、と話します。

そうした問いかけは、「そうか、なるほどなぁ」と子どもに「気づき」を与えます。

■「善悪論」を捨て、「損得論」で考えます。

善悪、つまり「良い・悪い」という考え方や評価の在り方の背景には、他人が 決める「他者の論理」があります。

しかし、「快を求めて不快を避ける」という本能をもつ私たちは、何かをする 時、理屈ぬきで「損なことはしないし、得なことはする」という「損得論」で 生きています。

つまり、私たちの「行動動機」や「行動促進力」を支える根底には「良いから やる」ではなく「得だからやる」という「理由や思い」があり、反面、「損な ことはやらない」という「損得の論理」があるということです。
ちなみに、「損」は苦しいとか辛いという感情。「得」は快いとか楽であるとい う感情に置き換えます。

子どもには、「父母は、あなたの不登校やひきこもりの生活を『良いとか、悪 い』という考えで判断しないが、今の生活を続けることは何より『損なこと、 苦しいこと、辛いこと』だと思うが、どう思う」と問い掛けをすると、ほとんどの子どもは、「そうか、なるほどそうだよなぁ」とその問いかけに前向きに反応します。

「損得論」を優先する話は、聞く人に「気づき」を促し、それまでの生活に変 化をもたらす大きな力があります。

■「原因論」と「目的論」の違いを知る。

「行かなければならない」と言っていながら「行こうとしない」また、「Aという原因があるから、Bできない」「Aさえなければ、Bできたのに」などと言い訳や弁解をする人がいます。

しかし、その言葉をまともに受けて信用してはいけません。 何故なら、行こうとしないのは、もともと「行きたくない」という「心の目的」 があり、同じ様に、BができないのはAが原因ではなく、「Bをやりたくない」 という「心の目的」が先にあります。

このように何かにつけ言い訳をしたり、弁解をはじめ、論理をすり替える人に、 「それは違うでしょう」といくら説明しても納得しないでしょう。

不登校やひきこもりの子どもをはじめ、悩みを抱えている人の言葉を「原因論 と目的論」の概念で捉えれば、「心の目的」がどこにあるのか、簡単に知るこ とができるでしょう。

子どもの言い訳や論理のすり替えは、ここに原点があります。

■課題の分離について。

親からの「どう思う」という伺う言葉に対し、子どもは「そうは思わない」と 答えた場合、「何故、解らないのか」とダメ押しするのは、禁句です。

それは「命令や指示」することであり、「相手の課題」に入り込んでいます。 親の問いかけ(伺い)に、子どもがどう思うかは「子どもの課題」であって、親 がどうこうできるものではありません。

親子に限らず、人間関係のトラブルの原因は、相手の課題に入り込むか、自分の課題に入り込まれることによって起こります。

つまり、「馬を水辺に連れていくことはできるが、馬に水を飲ませることはできない」という諺(ことわざ)にあるように、無理に飲ませようとすれば、馬に蹴飛ばされるなどトラブルが起こります。

「課題の分離」は、他人との関係では勿論のこと、親子関係においても欠かすことができない重要なコミュニケーションスキルです。

そして、親の「どう思う」という伺う言葉に対し「反抗や拒否された時」に返 す親の言葉は次の言葉です。
傾聴 「あぁそうか・・」「う~ん」「それで」「それからどうしたの」
受容 「そうなんだぁ」「そうだったのかぁ」
共感 「そうだよなぁ(ねぇ)」「そうかもねぇ」「そう思う」「それでいいよ」

■会話に信憑性(しんぴょうせい)を持たせます。

子どもに話しかける時、「今までの父・母は『これこれ』だった」と正直に話 してから「これからは『こうしたい、こうするよ、こうしようと思っている』」 と話の内容に信憑性を持たせます。

「今までは」という話には、親の気づきと反省の意味があり、「これからは」 という話には、子ども自身が「あぁそうか、これからは父母はそうするんだ」 と親との関わりに「期待や可能性」を持つことができます。

■話す話題は、「エサと保護」。

親の問いかけに返事や応答がなくても、挨拶(あいさつ)など日常的な言葉かけを します。

中でも、話題は「お腹すいてないか」「食べたか」「冷蔵庫に〇〇がある。後で食べたら」など「食事」の話題や「寒くないか・暑くないか」「ゆっくり眠れ たか」「疲れていないか」等、生活に関する「保護的な話題」が良いでしょう。

話の話題は「エサ(食事関係)」と「保護(生活への心配り)」に関することが大切です。

食事の心配や生活への心配りに、目くじら立てて怒る人はいません。 動物の世界で親が子どもに与えるのは、「エサと保護」のふたつです。

■「合体混乱」から「分離解決」へ。

悩みが解決できないと「もしかしたら、おそらく、そうなるに決まっている」 と勝手に「思い込み」、「決めつけて」、自ら、生活行動を後退させます。

そして、次々と湧(わ)き上がる不安や戸惑いを「合体」つまり、繋(つな)いで自 ら混乱を引き起こしています。

解りやすく言えば、「もしかしたら、おそらく、そうなるに決まっている」と いう思考のベルトコンベヤーに、不安や戸惑いなどネガティブな思い→「マイ ナスの関係観念」を勝手に繋(つな)いで(合体して)、混乱しています。 つまり、「関係妄想や被害妄想」を抱いているようなものです。

こうした混乱を避けるには、冷静な気持ちで「そのこと」と「このこと」は別 である、分けて考えるようにしましょう。(糞みそを一緒にしない) 分けることで「解決策」が見えてきます。

例えば、不登校の子どもに「学校に行かない」ことと「朝起きて着替えること」 や「きちんと食事をしたり、決めた時間に寝ること」は別だと思う(関係ない ことだと思う)がどう思う、と話します。

そうした問いかけは、「そうか、なるほどなぁ」と子どもに「気づき」を与えます。

■「善悪論」を捨て、「損得論」で考えます。

善悪、つまり「良い・悪い」という考え方や評価の在り方の背景には、他人が 決める「他者の論理」があります。

しかし、「快を求めて不快を避ける」という本能をもつ私たちは、何かをする 時、理屈ぬきで「損なことはしないし、得なことはする」という「損得論」で 生きています。

つまり、私たちの「行動動機」や「行動促進力」を支える根底には「良いから やる」ではなく「得だからやる」という「理由や思い」があり、反面、「損な ことはやらない」という「損得の論理」があるということです。
ちなみに、「損」は苦しいとか辛いという感情。「得」は快いとか楽であるとい う感情に置き換えます。

子どもには、「父母は、あなたの不登校やひきこもりの生活を『良いとか、悪 い』という考えで判断しないが、今の生活を続けることは何より『損なこと、 苦しいこと、辛いこと』だと思うが、どう思う」と問い掛けをすると、ほとんどの子どもは、「そうか、なるほどそうだよなぁ」とその問いかけに前向きに反応します。

「損得論」を優先する話は、聞く人に「気づき」を促し、それまでの生活に変 化をもたらす大きな力があります。

■「原因論」と「目的論」の違いを知る。

「行かなければならない」と言っていながら「行こうとしない」また、「Aという原因があるから、Bできない」「Aさえなければ、Bできたのに」などと言い訳や弁解をする人がいます。

しかし、その言葉をまともに受けて信用してはいけません。 何故なら、行こうとしないのは、もともと「行きたくない」という「心の目的」 があり、同じ様に、BができないのはAが原因ではなく、「Bをやりたくない」 という「心の目的」が先にあります。

このように何かにつけ言い訳をしたり、弁解をはじめ、論理をすり替える人に、 「それは違うでしょう」といくら説明しても納得しないでしょう。

不登校やひきこもりの子どもをはじめ、悩みを抱えている人の言葉を「原因論 と目的論」の概念で捉えれば、「心の目的」がどこにあるのか、簡単に知るこ とができるでしょう。

子どもの言い訳や論理のすり替えは、ここに原点があります。

代表・矢吹孝志(やぶきたかし) 福島県生まれ

*MHPC代表、健康・教育カウンセラー
*レジリエンスセラピスト
*公立学校共済組合福島県支部「こころのケア事業」
 ・委託カウンセラー
*ティーペック(株)東京/大阪 ・委託カウンセラー
*システムブレーン/ライセンスアカデミー(講師派遣会社)
 ・登録講師
*NPO法人・日本フリースクール協会理事

書籍案内

「子どもは親を選べない」
幻冬舎ルネッサンス

「心の病はこうして直す」
文芸社

「余意の生き方」
現代書林

MHPCマインドヘルスパーソナリティセンター
〒963-8813 福島県郡山市芳賀2丁目21-10
TEL 024-943-1678 FAX 024-943-1686

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